研究室紹介

研究室概要 昭和47年4月,長崎大学工学部に工業化学科が設置され,本研究室は「無機化学講座」としてスタートしました.その後,平成3年4月の応用化学科への改組を機に「機能設計学研究室」に改名し,さらに平成23年4月の工学部工学科化学・物質工学コースへの改組に伴い,研究室名を「錯体化学研究室」と改めました.錯体化学は,理学的な色彩が濃い学問分野です.錯体化学研究室では,単なる「Technology」の改良を目指すのではなく,様々な金属元素を含んだ新物質,新化合物を「合成」し,それらの構造,反応性,電子状態,発光特性,酸化還元特性,触媒活性などを調べることにより,その本質を明らかにする研究(「Science」)を行っています.そして,金属錯体が持つ機能を応用し,実用化に繋がるような研究,社会に役立つような化合物の開発を行なっています.
金属錯体 金属錯体とは一つまたは複数の金属イオンのまわりに他のイオンや分子が結合した集合体です。 金属イオンに結合したイオンや分子を配位子と呼びます。 金属には約70の種類があり、配位子はいろいろなタイプのものを設計し、合成することができますので、金属錯体には様々な新しくかつ有益な機能を与えることができます。 地球上の生命を支えている葉緑素やヘモグロビンは、自然が長い間かかって創り育てた「偉大な錯体」です。 私たちの研究室では、金属錯体の基礎的な反応性および反応のメカニズムの研究、新しい金属錯体の合成と性質ならびに立体構造の検討、新しい機能性金属錯体の設計などを行っています。
現在取り組んでいるテーマ
  • 発光性金属錯体の開発と応用
  • 多核金属錯体の合成と特異な電子状態,磁気的性質,触媒活性
  • 小分子(NOやCO2など)の活性化(特に還元系錯体の開発)
  • 非ウェルナー型配位結合を活用した高次構造体の構築
所在地