触媒の調製法の開発、その応用に関する研究
触媒は、均一触媒と不均一触媒に分類されます。私たちは不均一触媒を主に扱っています。不均一触媒は金属、金属酸化物などが使われます。その作り方にはたくさんの方法が考案されています。私たちはコロイド化学の手法をもとに、目的に合った金属ナノ粒子、金属酸化物ナノ粒子、ナノ細孔材料などを設計し、合成しています。
プラズマと触媒を同時に利用した化学反応(器)の設計
プラズマは、電気分野の現象ですが、以前から化学反応に利用することが試みられています。しかし、そのまま化学物質に作用させるだけだと、目的の物質ができません。私たちは、プラズマ中あるいは直後に固体触媒を配置することで、反応選択性が制御できないか研究しています。 プラズマの優位性を利用した反応の設計を行い、環境問題の解決に役立てています。
高出力超音波の化学反応、触媒調製への利用
超音波は人の可聴域を超えた音です。特定の波長を持った超音波を水溶液へ照射すると化学反応が進行します。この現象を利用し、私たちはナノ材料合成を行っています。この手法で金属粒子を作ると、ナノサイズに制御できます。また、コアシェル型の粒子を作ることもできます。
触媒技術を使って解決しようとしている問題
・環境・エネルギー問題
木材(バイオマス)から水素や炭化水素へ変換できる触媒開発
アルコールやメタンからの水素製造用触媒開発
光触媒を使った水分解による水素製造
大気中VOC(揮発性有機化合物)除去技術の開発
オゾン分解用触媒の開発
二酸化炭素(CO2)の資源化・リサイクル技術の開発
水素透過用薄膜の開発
・水処理
吸着剤の合成および表面改質による重金属イオンの選択除去
水処理用高分子膜の表面改質
光触媒を使った水処理の効率化